静岡大学が2004年4月から「国立大学法人静岡大学」へ衣替えし、独自の大学運営が可能になったことは皆さんご存知のことと思います。これを機会に静岡大学では「静岡」と名の付く大学として、従来にもまして地域との結びつきを強め、より親しまれる大学になるよう様々な改革を進めています。
同じように私たち市民(県民)も、もっともっと静岡大学を利活用してもいいのではないでしょうか。そこで、文科系の学問のゆく末に危機感を持つ静大教員有志と、それに共鳴し、なおかつ「静岡のすぐれた歴史、文化を次世代につなげたい」と願う市民有志とが、この一年ちかく、何度も会合を重ね、一つの試みとして、人文学部言語文化学科に、市民と大学・学生との交流の場を設け、協働で独自のカリキュラムを開発し、市民にも開かれた講座を開設・運営するという共同計画を立てました。現在、『静岡の文化』と「情報意匠論』という二つの授業を、平成17年度からスタートさせる準備を進めているところです。
『静岡の文化』は、文字どおり多種多様な文化と伝統を持つ静岡の文化について、現場・現物主義で、学生と市民が一緒に学びながら、地域文化への理解を深め、誇りを持ってもらおうという科目、『情報意匠論』は、多メディア・多情報社会に必要な解釈・企画・編集・表現などを専門の学生が学ぶ科目で、ともに講師には民間の専門家を予定しています。
二つの科目とも、教養講座やカルチャー・スクールでも、資格習得講座でもありません。地域・現場に根ざして物事を考え、理解し、発信していくための方法・視点・表現等を身につける、「人としての知の技術」習得講座とも言えるものです。
こうした試みは、経済効率や職業直結を優先する昨今の大学改革政策の中で見失われがちな、豊かな想像力を備えた、よりよい社会人を、大学と一体となって育んでいくと言う意味で、地域にとっても大きな財産になることでしょう。いまこそ、こうした事業の必要性を、私たち市民の側が明確に支持し、財政的にも支えていくことが大切だと考えます。とは言うものの、深刻にならず楽しく、と言うことで、景気の良い名称をつけました。
つきましては、上記共同企画を『すすめる会』を、これまた市民・静大職員有志共同で設立いたしましたので、以上の趣旨にご賛同の皆様のご協力・ご支援をお願い申し上げる次第です。
2004年9月2日
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